僕たちの夏休みのお話

2000/08/17UP

 6時を少しだけ回った頃に目覚まし時計は鳴る。

 本当は15分ぐらいに鳴らしたいんだけど、針で調整するんでピッタリした
時間に鳴ってくれないんだ。

 それから布団の中でダラダラと二度寝を楽しんでいる間に6時20分。

 飛び起きて半分眠っている頭で適当に歯ブラシを口の中に突っ込んで、
顔を洗ったような振りをするとタオルでゴシゴシやる。

 パジャマを脱ぎ捨てて寝汗で湿っちゃったったブリーフも脱ぎ捨ててタンス
から新しいブリーフと半ズボンとTシャツを取り出して着替えると玄関の所に
置いてあるヒモ付きのカードを首から下げて、草履を足につっかけてドタバタ
と走り出す。

 ちょっと汗が噴き出して来たかなっていう頃に公園に到着するんで、水道を
捻って水をグビグビと飲む。

 6時30分。
 係の人の持ってきたラジオからラジオ体操の歌が聞こえると、僕達は大声で
合唱する。

 でも、声は調子っぱずれで怒鳴り声にしか聞こえない。

 別に歌う必要なんかないと思うんだけど『伝統』って奴で歌っている。

 やがて、腕の運動から始まって第一から第二へと体操は進んでゆく。

 きちんと体を動かしていたのは1年坊主の最初の頃だけで5年生にもなると
適当に体を動かしているだけ。

 6年生なんか隅の方に固まって、全然関係の無い動きをしている。

 最後の深呼吸になると腕を動かしながらハンコを貰う為に集まってくる。

「ねえ、今日も行く?」

 と僕は同じ歳の勇人に声を掛ける。

「勿論!」

 近所で同じ歳の子は勇人だけなんだ。

 去年越してきたばかりなんだけど、いつも一緒に遊んでる。

 でも、最近ちょっと生意気なんだ。

 都会っ子で泳ぐこともできなかったから泳ぎを教えてやって、カブトムシの
取り方だって教えてやった恩人なのにあまり尊敬してないみたい。

 そりゃあ、勇人ってば学校の成績はずっと上だけどさ、背は僕の方がクラス
で3人分も高い。
 


『朝10時までは遊びに行かず、家で勉強やお手伝いをしましょう』

 これを破るとお母さんに起こられるから宿題をすることになっている。

 小さい頃はお手伝いもしたんだけど「余計に手間が増えるから手伝わないで」
って言われてからはやってない。

 どうも喜んでやったお手伝いは無理矢理こしらえてくれたものだったらしい。

 10時になると、僕は干してある学校の水着を取り込む。

 もっとカッコイイ水着も持ってるんだけど、学校の決まりでこれを履かない
とダメなんだ。

 お父さんに遊びに連れて行って貰う時にはバレないんだろうけど、すぐそこ
の海で泳ぐ時は近所のおばさんが学校の先生にチクっちゃうかもしれないから
守ることにしている。

 僕が、海パンを履いて待っていると、下に海パンを履いてTシャツを着て、
バスタオルなんかを入れた袋を持った勇人が自転車を漕いでやってくる。

 勇人ん家は山手の方の新興住宅地にあるから、僕ん家までは下り坂で楽だ。

 帰りはちょっと大変そうなんだけど。

 二人で海パン姿にバスタオルを1枚だけ持って海まで10分ぐらい歩く。

 小さな海岸だから、観光客は少ないんだけど民宿が3軒もあるから『穴場』
狙いのお兄さんやお姉さんがいつも10人ぐらいは泳いでいる。

 僕達は、木の枝にバスタオルを引っ掛けると泳ぎ始めた。

 泳ぎは大得意で、沖の島まで行って帰って来ることだってできる。

 でも、大人と一緒でないと危ないから遠泳はしちゃダメなんだ。

 一昨年、ゴムボートや浮き輪を用意して『遠泳大会』をやろうとしたら大人
に見付ってお母さんにイヤっていう程、お尻を叩かれた。

 昔、同じ事をやって死んだ子がいるんだって。

 毎年、同じ事をやろうとする子はいるんだけど全部バレちゃってる。

 平泳ぎは得意だけど、今年から学校で習ってるクロールは苦手だ。

 足がどうしても平泳ぎになっちゃうんだ。

 だって、小さい頃から泳ぎっていったら、平泳ぎで体が勝手に動いちゃうんだ。

 逆に勇人は、クロールが得意だ。

 去年は10メートルぐらいしか泳げなかった癖に、僕が息継ぎを教えてやっ
たら途端に得意になったんだ。

 だから、競走をすると僕が負ける。
 
 役場のサイレンが12時を告げると海水浴の時間はおしまい。

 ご飯を食べないとお腹が空くんだもん。

 勇人も僕ん家で、ご飯を食べるんだ。

「ただいま〜!」

「おじゃましま〜す」

 家に戻ると、二人でお風呂場に掛け込む。

 海パンのままで頭から水を被って、海の潮と砂を洗い流す。

 体をゴシゴシと洗うのは面倒だからパス。

 裏返しに脱いだ海パンの中には砂が入っちゃてるから丁寧に洗う。

 そのままで洗濯機に入れちゃうと怒られるんだ。

 そうしている間は、縮みあがったおちんちんやお尻がすーすーして冷たいん
だけど、僕はそんな感覚が好きだった。

 勇人はそれが嫌いですぐに湯船に浸かってしまう。

 でも、砂が湯船に入るといけないから、おちんちんの皮を剥いて水道で流し
てからでないと入らせない。
 
 去年は嫌がってたけど、最近は観念したのか自分からおちんちんを差し出す
ようになってきた。
 
 二人分の海パンを放り込んで、洗濯機を回して終了。
 
 どうせ明日も来るんだから勇人も家で干しておけばいいのに持って帰るんだ。
 
 一度、間違えて履いたら凄く怒ったからそれを気にしてるのかな?
 
 僕は、自分の履いてるのが勇人のだって気が付いた時は、ちょっとドキドキ
して嬉しかったんだけどな。
 
 扇風機の奪い合いをしながら、お昼ご飯を食べると少しの間お昼寝をする。
 
 食べてすぐ寝ると牛になるぞっていうけど、あれは横になると消化が良くな
って太るからなんだってテレビでお相撲さんが言ってた。
 
 僕も勇人も痩せっぽちだから積極的に横になることにしている。
 
 でも、勇人の奴はいつもタオルケットを一人占めしちゃんだ。
 
 まあ、僕も思いっきり勇人を蹴っ飛ばしてるらしいから他人のことはいえな
いんだけど。
 
 目が覚めると、テレビゲームの時間だ。

 一人でじっくりとロープレをやるのも面白いけど、やっぱり二人で格ゲーを
やるのが一番面白い。
 
 僕は、あまり買って貰えないんだけど、勇人はよく買って貰っているらしい。
 
 勇人によるとお父さんがゲーム好きなんだって。
 
 それならソフトを僕ん家に置いておいたらマズいんじゃないかって思うんだ
けど、お父さんはバックアップしたのをパソコンでプレイするから大丈夫なん
だそうだ。
 
 今日やったゲームは3日前に発売されたばかりのゲームで操作がよく分から
なかったんで、ボロボロに負けてしまった。

「あと1回。負けたら何でもいうこときくから!」

 あんまり悔しかったから、そう言って何度も再戦したんだけど、どうしても
勝てなかった。

 やがて、晩ご飯の時間が近くなって

「明日は何をしてもらっちゃおうかな〜」

 とニヤニヤしながら勇人は帰っていった。



 翌日、いつものように朝起きて、ラジオ体操して、宿題をして勇人を待つ。

 いつものように泳いで、お風呂に入って、ご飯を食べて、お昼寝をする。

 忘れちゃってるのかな?

 僕がそう思ってると、

「じゃあ、今日は又、海に行こうよ」

 と勇人が言った。

 なんだ。

 そんなことならお安い御用だよ。

 僕達は、まだ全然乾いていない海パンを履くと再び海へと出掛けた。

「今度はさ、泳ぐんじゃなくって甲羅干ししようよ」

 甲羅干し?

 そんなことしなくっても僕らは随分と日に焼けてるじゃないか。

 そりゃあさ、真っ黒ってワケじゃないけどさ。

「じゃ〜ん!サンオイル。お母さんから貰ったんだけど使う機会がなくってさ、
使ってみたかったの」

 そうか、勇人は物があると使いたくなる性格だからなあ。

「じゃあ、そこに横になってよ。塗ってあげるからさ」

「うん!」

 僕は砂浜に横になった。

 ビチャ!

「うひゃあ!」

 垂らされたサンオイルは冷たかった。

「塗り塗り塗り塗り……」

 そしてヌルヌルとして気持ち悪かった。

 それにちょっとくすぐったい。

「ひゃうっ?」

 勇人のベタベタの手がお腹に伸びてくる。

「お、お腹はいいよ」

「何でもいうこときくって約束だよ。全身にサンオイル塗って日焼けするのが
君のお仕事。ヤならフルチンで、その辺にいるお姉さんの前に出るっていうの
でもいいよ」

「わ、わかったよ」

 でもさ、うつ伏せになってるのにお腹に塗っても意味無いじゃん。

 それにさ、僕ってくすぐったがりなんだよ。

 足の裏とか脇の下とか弱いんだから。

「ひゃっ?や、やめろ…ぷっ…くくくくくく、や、やめってば……」

「なんで、脇の下も塗っておかないとだめだよ」

「そそそんなとこ…か…かん…けい…ないだろ……」

 僕は腕を動かしてそれを阻止する。

「約束だろ!」

 それを言われると辛い。

 まあいいか。

 ちょっと我慢してれば済むことだし。

 でも、その考えは甘かった。

「ぶっ…くきゃ…うけけけ…」

「あのな、ワケの分からない声だすなよ」

「だ、だって…くすぐったいんだよ〜」

「脇の下なんか触ってねえぞ」

 そ、そうなんだけど……

 何故か、お腹を触られても背中を触られても、太股を触られても同じように
くすぐったいんだ。

 勇人の手が何処かに触れる度、サンオイルが何処かに垂らされる度に、体が
小刻みに震える。

「うっ、くくくく…」

 もう笑いを堪えていることにも限界が来た。

「うひゃひゃひゃひゃ……」

 声をあげる度に体がびくびくと反応する。

「動くなよ」

「む、無理だよ。そんなこと!」

 もう胸が苦しかった。

 僕の反応が面白いのか勇人は夢中になって全身に何度もオイルを塗りたくる。

 もう体がベトベトだ。

 僕をオイル焼きにでもするつもりなんだろうか?

 汗と一緒に流れ落ちて、砂に吸収されているのも随分とある。

 ジリジリと照り付ける太陽の性で体中の水分は汗になって出ている筈なのに、
おしっこがしたくなってきた。

 うつ伏せになっているんで勇人には分からないだろうけど、おちんちんは、
かなり大きくなって海パン越しに砂にめり込んでいる。

「うわあ〜っ――――!!」

 勇人が最後の弱点、足の裏にオイルを塗りたくったんだ。

 いきなりだったから驚いた。

 じょ〜っ……

 おしっこが砂に吸収されていく。

 幸い、零れ落ちたオイルのお蔭で気付かれていないようだ。

 良かった。

「さてと。じゃあ仕上げに掛かるよ」

「へっ?仕上げって?」

「勿論、ココだよ」

 僕が理解しない間に勇人に海パンをズリ降ろされて脱がされてしまった。

 見えないけど、真っ白なお尻が晒されてしまったことだろう。

 は、恥ずかしいよ。

 この砂浜にはお姉さんだって泳ぎに来てるし、近所の子だっているんだぞ。

「あれ?」

 首だけを傾けて様子を伺うと勇人は僕の失敗に気がついたようだ。

 オイルでベタベタになった手で、砂に埋まっているおちんちんに手を伸ばし
てくる。

「や、やめてくれよ……頼むからさ……」

「あはは、濡れちゃってるよ。5年生にもなってね」

 ぎゅっ、ぎゅっと触られると変な気分になってきた。

「うひゃあ……もう、やだ〜!」

 お尻にサンオイルを垂らされて塗りたくられると、おちんちんが熱く大きく
なって来た。

 それでもくすぐったくって笑ってしまう。

 最後に「とどめ!」と言って浣腸されると、何かおしっことは違う熱い物が
ドクドクと出てきて砂に吸収された。

 僕は、もうグッタリとしちゃてて、聞こえてくるお姉さんの笑い声や男の子の
からかいの声なんかどうでもよくなっちゃってた。

 頭もぼ〜っとしちゃてて、クスクス笑われているのにフルチンを隠しもせず
海に入って砂とサンオイルを洗い流して海パンを履いた。

 おちんちんがズキズキと痛んだ。

 家に戻って、お風呂に入ると、おちんちんの中に砂がいっぱい入っていた。

 勇人が皮を剥いて丁寧に洗ってくれたんだけど、なんか熱くなってきて変な
気持ちがした。



 翌日。

 僕は、今度は仰向きになって勇人にサンオイルを塗られていた。

 だって、背中ばかりが焼けちゃっててお腹と色が全然違っちゃってたから。

 でも、昨日使い過ぎちゃったから、あまりベタベタとは塗って貰えなかった。

「ねえ、サンオイルって高価いのかな?」

「なんで?」

「だって、塗ってもらうと気持ちいいんだよ」

「おしっこチビっちゃうぐらいに?」

「うん!」

「……僕にも塗ってくれる?」

 勇人ってば確か、僕よりくすぐったがりだったよな。

 甲羅干しじゃなくって、仰向けにして塗ってあげようね。

 頭の中には、明日の今頃には聞こえてくるであろう勇人の笑い声と大きくな
ったおちんちんで膨らんだ海パンが浮かんでいた。

 僕の時と違ってバッチリと瞬間が見えるんだろうな。

 早く明日にならないかな〜!

 夏休みだってあと半分もあるんだ。

 何回ぐらい出来るかな〜っと

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