バレンタインにパンツを贈ろう!

2010/02/14UP

(解説)
バレンタインにチョコだけでなくパンツを贈るのが流行ってるとか聞きまして。



俺は、パンツを両手で広げながら困っていた。

体育の着替えで白いブリーフを笑われて以来、俺の下着は渋いボクサーパンツに変わった。

今更、○カ○チュウ柄で水色のお子様パンツなんか穿けない。


「はい、最近はチョコと一緒にパンツをあげるのが流行りなんだって」

天使の笑みで手渡してくれたイトコ。

聖バレンタイン。

今年は日曜日だったんで家まで押しかけてバレンタインを要求した。

「穿いてみて、穿いてみて」

「ここで?」

「うん、見ててあげるから」

俺はイトコに後ろを向かせると慌てて穿き替えた。

ううっ

完璧にガキだ。

幼稚園児でもこんなの穿かねえよ。

「うわっ、カワイイ」

「写メはやめろ、写メは!」

「撮らせてくれたら大人っぽいパンツもあげる」

「そっちが欲しい、それだったら学校に穿いてくから」

数分後、俺は前言を撤回したかった。

「なにコレ?」

「大人っぽいでしょ?」

「まあ、ガキは穿かねえわな」

ピンクの○ティちゃん柄のパンツ。
女の子用じゃない。
股間がモッコリしてる。

翌日、取り合えず約束は守って教室でバレないかドキドキしながら過ごしているとイトコが怒りながら現れた。

「これ、忘れ物」

わあっ!
パンツを剥きだしで渡すなっ!

「あとコレも」

し、しまったチョコの方を忘れて来ちゃったんだ。

「はい、お気に入りの○カ○チュウのパンツ」

見せびらかしながら渡すなあっ!!

ううっ、クラスメートの視線が痛い。

怒ってる。すっごく怒ってる。

ホワイトデーに何を渡したら許して貰えるかな?

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