鏡海庵の歴史 (下書き版)


【1996年】

「The House of Hobbies」というサイト名でこのHPを開設。
当初はメタルとゴシックロックがメインで、さらにゲームネタもありという節操のない中身だった。だがイギリスやブラジルのサイトと連携するなど、実は国際性豊かだったかも?(笑)。当時のネットの感覚で言えば、世界レベルで情報発信という幻想がまだ当然のごとく現実味を持っていた。昔話をすると嫌われるだけだろうが、あえて言うと……この時期のHP運営の(何でもできそうな)雰囲気を知らないサイト・マスターさんは、ちょっぴり不幸かも。

読者参加型・音楽バラエティサイトだったらしい(笑)。
「ミューズの見えざる手」という、お客様参加型の週がわりランキングコーナーもあったりして(例えば「○○のときに聴きたい曲ベスト5」といった感じ)、今からは考えられない盛況振りだったとのこと(遠い目^^;)。

当時のネット小説は?
なお、この頃(少なくとも日本で)ネット上での自作小説サイトというのはわずかしか見かけなかった……はず。当然、パソ通の小説フォーラムなどはあったわけですが。自分の小説そのものをインターネットで公開、というケースは少なかったと思われる。まだ私自身も、ファンタジー物(小説に限らずゲーム、コミック、映画など)をネタにした雑談をたまに書いていた程度。

さらに語りが入る。
例えば日記サイトなんてのも、メジャーなところではそれほど見かけなかったような……。ネットでHP製作というと、何かこう、もっと大げさな次元でとらえられていたのだと思う。あるいは、まだマニアの世界という雰囲気が強かったかも。ごく普通の人が日記を公開するサイトというのは、当時の感覚からすれば、何それ?というイメージだったろう。ヘビーなマニアが「そんなコンテンツはネット資源の浪費だ」(おい)なんて平気で言っていたような、そんな時代。

【1997年】

初の長編連載小説『Last Paladin』開始。
個人的には、本当に自分が作りたいサイトのイメージ(=ネット小説サイト)がつかめた感じだったのだが……それを実行した途端、反対にアクセス数には陰りが見え始めたのだった(爆)。やはり音楽やゲームの批評というネタに比べると、素人の小説など集客力に欠けまくりか? ただし当時は小説以外の内容も継続していたので、それほど急に客足が落ちることはなかった。。

今からは想像もつかないヤフー。
この当時のヤフーには、ほとんど無審査(なんせウチが通るぐらいだから)で登録してもらうことができた。それどころか、ヤフーのサイトのトップに、新着サイトの名をみんな載せてもらっていたんです。今それをやってくれたら凄すぎるよね(数千万出してもいいから乗せてくれという企業もあるだろう)。ほんの5年前の状況、現在では考えられないでしょ? だからウチが(昔の名前で)ヤフーに登録されているのは、別に内容が良いわけでもワイロを贈ったわけでもありません(笑)。時期が時期だった、というだけのことです。

当時のネット小説は?
この年ぐらいから、自作小説サイトがぽつぽつと目立ち始めたと記憶しています。ただし今に比べると、まだサイト相互間のつながりが比較的薄く、個々バラバラに存在していた感じ。それから小説サイトの世界に関する限り、大手サイトと辺境サイトの二極化はまだ無かった(他のジャンルではすでにその流れが進行していたが)。

【1998年】

『アルフェリオン』連載開始!
考えてみれば、この頃から「剣と魔法のファンタジー・書けない病」が発病(笑)。しかし、その代わりに登場したアルフェリオンは、個人的には大当たりな作品。だが以前の『Last Paladin』には感想が結構頻繁に来ていたのに対し、『アルフェリオン』にくる感想の数はぐっと減ることに。「ロボット物」に方向転換することによって、コアな剣&魔法ファンタジーファンの読者様の離反を招く結果になってしまったのです。自分の趣味に走れば走るほど、お客を失っていくドツボな鏡海(^^;)。

ほぼ小説のみのサイトへ。
MIDIのコーナーのみ残し、その他の音楽関係のコンテンツはこの頃から閉鎖しました。時間の都合もあり、何でもかんでもやるのはムリです。運営方針としては、大幅な方向転換。もちろん思いっきり裏目に出たのはこれまた言うまでもない(爆)。しかし私自身としては、今の小説中心(というかアルフェリオン中心)のサイトの方が、作っていて楽しい……。

鏡海、ネットから長らく行方をくらます。
『アルフェリオン』の第4話終了後ぐらいから、気まぐれな鏡海は1年近くネットから姿を消してしまった(こらー!^^;)。理由は色々ですが。主にネット外の事情によるところが大きいです。以前の読者様は、この時点でほとんどいなくなってしまわれた――のではないでしょうか。ごめんなさい。

【1999年】

長すぎるブランクを経てネットに復帰してみると。
驚き! 状況が全く変わっていたのです。たぶん98年から99年頃にかけて、何かが進行したのだと思われます(苦笑)。いつの間にか、小説サイト数そのものが雨後のタケノコのように急増しているわ、以前の小説サイトでは考え難いアクセス数の巨大サイトがあちこちに誕生していたり、数多くのリングでサイト間が結ばれていたり、従来は地味な存在であった小説登録サイトが膨大な影響力を持つようになっていたり、等々。鏡海のサイト、完全に時代から取り残されていた(笑)。ほとんど浦島太郎状態。

更新再開、そして「鏡海庵」へ。
もちろんウチのアクセス数も、この時期には限りなくゼロに近づいていました(だって一年近く更新なし、レスなしだったのだから^^;)。起死回生をはかりコンテンツを大幅に再構築・スリム化し、サイト名も今の「鏡海庵」に変更し、ふたたびスタートです。ほとんど焦土からの復興。悲惨。

【2000年】

読者様もよくご存知の、今の状態に。
かろうじてアクセス数をちょこっと回復するも、もう以前の勢いなど見る影も無く、辺境サイトとして細々と今に至る(爆)。潰れなかっただけでもマシだとしましょうか。実際、少なからぬ古株サイトがこの頃から辺境化し始め、新興の大手サイトの繁栄ぶりと好対照をなす。

続く、でしょう。