7th step
登録 00/05/20

今回は、スマートスキン、マッスルの設定。

前回までの作業では、モデル単体としてみれば、一応の完成をみている。

しかし、細部に目をやってみると、肘の内側がホースを曲げた様になって
いたり、口を開けた顎が頬を直線的に引っ張っていたりと、かなりマズイ
点も多い。

そこで、ボーンの回転、移動に伴ってモデル自体を変形させる、スマート
スキン機能を設定してやる。

普通、ボーンにモデルのCPを割り当てて動かすと、CPはボーンに忠実
に動こうとするのが当たり前だ。
しかし、これでは関節の部分等で不都合が生じる。これを、リニアに制御
するのがスマートスキンの機能。
Aliasやソフトイマージ等にも同様の機能があるが、アニマスの場合は、
該当するボーンに割り当てていないCPの制御もできるので、極端な話、
足の小指を曲げると眉が動くといった事も可能だ。

まず、肘の関節に割り当てたボーンと、その周辺以外の余分な部分を隠す。
そして、ボーンを右クリックして、新規スマートスキンを開く。
すると、そのボーンが90度回転したときの状態が表示される。
この状態で、CPを動かして関節を奇麗に整形してやる。

現実の人間で、関節を曲げた際にどのように回りの筋肉に影響を与えるか
理解していれば、この作業は至極簡単なものになるだろう。

しかし、これはアニメモデルなので、肘を曲げたら力こぶを作ったり、首を傾け
たら肩の周りが影響を受けたりといった事まで厳密に考える必要はない。
(ある程度は考慮すると、モデルに生命感がでるが)

但し、人形は顔が命とはよく言ったもので、顔の周りは特に注意して設定する。

普通人間の口は、顎の骨の回転を軸に、口の周りの筋肉が複雑な動きを
して喋ったり表情を変えたりする。

なので、このモデルのように頭が大きく顎が短いモデルだと、顎の動きで
口を動かそうとすると口裂け女(死語)の様になってしまう。

そこで考えたのが、口のモーションは顎を殆ど動かさずに、マッスルの設定
だけでなんとかしようというもの。

基本的に顎のボーンは、顎自体を動かす為ではなく、口のマッスルモーション
の用途に絞って設定する。 一応ボーンには影響を与えたい部分を中心に、CPを割り当ててやる。
そして、スマートスキンの項目に移り、20度位口を開いた状態で整形して行く。

口の周りの表情は、とりあえず今はいいので後で設定することにし、「笑い口」
の形だけを作る。

そんなこんなで出来たのが以下のモデル。レンダリングの際に、髪のマテリアル
を少変更し、透明感を持たせてある。

ここまでくれば、後は何か動きを付けて、一つの動画として完成させられるところ
まで来た。次はモーションである。

mc_md42

つづく。
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