NAKAJIMA'S EYES
桜の花に因(ちな)んで 〜 西行法師 〜
『願わくは 花の下にて 春死なむ
その如月(きさらぎ)の 望月のころ』
桜の画像 その2
これは平安時代に活躍した西行法師の詠んだ歌である。如月とは旧暦の2月のこと。望月とは旧暦の14、15日のこと。つまり、「如月の望月のころ」とは、旧暦の2月14、15日のこと。新暦で云うと3月27、28日のこと。「花」とは桜の花のことを指している。「 出来るなら桜の花の咲く季節に死んで行きたいものであるそれも3月28日の釈迦入滅と同じ日に」 ということみたい。 (これは私の予想で、本当にそうなのかは疑問である。)ちなみに西行法師は旧暦の2月16日に入滅(にゅうめつ=亡くなること)した。奇しくも釈迦入滅の日が旧暦の2月14、15日頃である(新暦の3月28日が仏滅)。 京都市西京区大原野の勝持寺には有名な西行桜がある。(勝持寺は西行法師が出家したお寺)入滅したのは河内の弘川寺だそうだ。話は変わるが、前にも書いたと思うが梅も桜も薔薇(バラ)科である。桜の画像 その3薔薇科の花弁は皆5枚である。八重咲きや牡丹桜は人工的に造られた物だ薔薇科植物の実は食べられる物が多い。花の綺麗な花梨・苺・桃・梅・梨の仲間・枇杷(ビワ)サクランボ・木瓜(ボケ)・ネクタリン(桃の仲間で表面に産毛がない。ネクタ−とネクタリンはあまり関係がないみたい。ネクタ−とはギリシャ神話から来た不老不死の薬酒=ネクタルで、神々の飲み物であったと云われている。)・李(スモモ)・アーモンド(扁桃=扁桃腺は形がアーモンドの実に似ているから、その名前が付いたと聞いた。耳にも耳管扁桃と云う器官がある。)これらは皆、薔薇科である。桜に関して私が受ける印象はあまり良いものではない。昔に映画でやっていた「特攻隊」のような、パッと咲いてパッと散るのが「いさぎ良し」とされていた時代のイメージが強く残っているので、すぐに「戦争」と結びついてしまう。人を傷つけたり殺したりする社会は絶対に嫌だ。自決とか切腹とかも嫌である。現代でもいろんな国で内乱、鎮圧、戦争がおこなわれている。どんな事情があるのかは知らないが、やっぱり平和な国に住みたい。      
中嶋 秀人

-1- -2- -3- -5- -6- -7- -8-
機関紙の部屋に戻る