肛門粘膜脱と外来治療


<痔と肛門疾患分類へ戻る>

<ホームページへ戻る>


肛門粘膜脱(ねんまくだつ)の図解と解説

肛門粘膜脱(ねんまくだつ)とは、上図のごとく、直腸粘膜がゆるく、たぶたぶと余って、肛門の外へ飛び出してきて、ジクジクするものをいいます。内痔核(静脈叢鬱血)脱肛と区別がつきにくいのですが、出血があまりありません。しかし、粘液分泌されパンツに付着してべとべとした感じで、不快感強く、気持ち悪く、多くは老人で肛門括約筋がやや弛緩した人に多いようです。


肛門粘膜脱の外来治療

マックギブニー結紮器による粘膜輪ゴム結紮法(下図)
 

余剰粘膜をドラムに引き込んで輪ゴムをかけるところ

左図のごとく、外来で無痛で、簡単に前処置もなく、マックギブニーという機器を使用して、粘膜脱を機器のドラムに引き込み、一気に輪ゴムを、粘膜根部にかけて、引っぱり込んだ余剰肛門粘膜を絞りこみます。数カ所くりかえすことにより、余剰の粘膜を自然に脱落させることが、出来ます。無麻酔で痛みもなくできます。(この方法は、肛門括約筋の柔らかい方では、内痔核にも応用することもあります。)

輪ゴム結紮による粘膜脱結紮終了後状態(下図)
 

輪ゴム結紮終了図:数日後余剰粘膜は壊死脱落する。

マックギブニー器による、余剰粘膜の輪ゴム結紮後の状態です。縛られた余剰粘膜は1週間ほどで、自然に輪ゴムとともに脱落します。外来でできるので、入院や通院の必要はありません。数回に分けて行うことが多いのです。

(外来で出来る肛門疾患、痔の治療の一つです。)

<タイトルに戻る>