奥君にあって |
今年(2005年8月25日~27日)まで岡山の吉備リハセンで、一緒だった出雲の友人の所へ遊びに行った。ついでに、家庭の事情で去年の暮れからお母さんの里の島根県へ引っ越して行った、奥君の顔を見に行ってきた。友人の自動車には「カーナビ」がついていたので、住所を入れて色んな人に聞きながら家の近くまではどうにか行けた。 それからが大変だった、奥君のお母さんの実家の名前がわからない、集会所の前に車を止めて、事情を話しながら、訪ね歩いた。見つかるには見つかったが、奥君自身は共同作業所へ行っていて、留守だった。 奥君のお祖母(ばあ)さんにも会った。奥君のお母さんが弟さんに電話をし、弟さんの案内で奥君の仕事をしている作業所まで案内してもらった。そこは約30台程のパソコンが並んでいた。割と広いスペースがとってあった。 ただ気がかりだったのは、奥君が私に「中嶋さん、いつ帰るの。」と聴いてきた私が「明日帰るわ」と言った時、奥君の顔に寂しそうで憂いを含んだ表情が過(よ)ぎったのが、印象に残っている。 ワークスにいる時にはみんなの真ん中にいて時には「駄洒落や冗談」をとばしていたのに借りてきた猫みたいに静かだったのも気になった。30台ぐらい並んでいるパソコンの一番端に橙(だいだい)色のトラックボールがポツンとおいてあったのが尚一層、寂しさを際だたせていた様だと、感じたのが私だけの想い過ごしだったのならいいのだが・・・。 |
中嶋秀人 |