株式会社清水工務店　住宅作品集：設計　稲石勝之　稲石建築事務所

Mi邸PR用パンフレット

耐震建て替え融資制度を利用したＭ邸新築工事について

設計・監理　稲石建築事務所
施工　株式会社清水工務店

耐震診断により
リフォームを断念、
3階建に建て替える
決断をされました。

　子育て真最中のMi氏（45才）は、子供部屋他の増築を考えられていました。
住んでいる家は築３５年の木造２階建家屋。予想される地震の対策も必要と考え、京都市の
「木造住宅耐震診断士派遣制度」
を利用して耐震診断を受けられました。

結果は大地震には倒壊の危険性ありと診断されました。

そこで施主は増改築の計画を止め、京都市耐震建て替え融資と住宅金融公庫新築融資による資金を利用した建替えをすることにしました。

１８坪の土地に施主のニーズに適合した空間を実現するためには建物を３階建てにする必要がありました。

工事はまず現存する建物の解体工事から始まります。
ご近所の皆様のご理解とご協力により工事はスムーズに進行しました。

３階建ての建物を支え、地震に強くするためには基礎工事が重要です。

M邸は建物全面を基礎で支えるベタ基礎により地盤の不同沈下、地震による地盤の液状化に対して、しっかりと建物を支えます。

白蟻、防腐対策は床下の換気、基礎パッキンによるネコ土台を採用しています。

柱は全て12cm角で強度が高く、腐りにくい桧を使用しています。
梁材は乾燥された松材を使用しています。

地震時の横揺れに抵抗する筋違は柱と梁にがっちりと金物で固定されています。
また更なる補強のため壁の下地には構造用合板やダイライト板というセメント系の構造用補強壁材を使用しています。

　現状のシックハウス対策はともすれば擬似科学（科学、工学ではなく迷信に近いもの）や迷信の領域に踏み込みがちなりやすいです。
シックハウス対策がリーフォム詐欺にも利用されている現状に留意しています。

シックハウスの研究設備が北里大学医学部にしかないことがもうひとつの現実を語っています。

M邸は科学、工学、医学で立証されている範囲にとどめシックハウスに配慮して施工しました。

建替える前のMi邸

３階建ての建物を支える
地震に強いベタ基礎

12cmの桧柱、乾燥材の梁、
筋違の金物、壁は構造用合板

完成したMi邸

限られた敷地、がっちりとした構造の中でこんなスペースが実現でました。

食器洗浄機付のシステムキッチン、床は杉無垢板

シックハウスの項で擬似科学についてふれましたがアルカリイオン整水器もその仲間です。M邸はシンプルなフィルターの清水器を採用しています。
そのほかで住宅に関連した迷信の代表的のものではマイナスイオン、遠赤外線、家相があります。

3階北側子供室、光がふりそそぐスライド式天窓、
緊急時にはここからも避難ができます

2階南側の床の間付きの和室。
床柱は北山杉です。

1階トイレには男子小便用ストールもあります。
腰板は無垢の杉板です。

家作り迷信のひとつてして檜の信仰がありますがヒノキチオールは確かに殺菌効果がありますが木材の水分乾燥ともに数ヶ月で抜けてしまいます。

建具はスプルス無垢材、
階段はタモ無垢材、集成材です。

3階南側の子供室はロフトスペースがあります。
梁を見せ、空間に変化と優しさを与えています。

美しい仕上がりと高い精度は歴史ある京都に根ざす職人たちの技術の結集です。

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