僕が京都に着いたときは、東京は、まだ少々寒く、かといって愛用の、深緑のハーフコートでは暑かった。
引っ越した直後だから、しかたがないとはいえ、この格好で街を歩くのは、多少気がひける。「今ぐらいの気候にあう服は、いったいどのダンボールに入ってるんだろう?ま、もともとファッションセンスがあるほうでもないし、第一そんな服あったっ け?」
などと考えつつ、一番の繁華街という四条河原町付近を歩いていた。
自分の格好を気にしているせいか、やたらと他人の服装が気になる。
「?」
ちょっと変だと思ったのは、みんなばらばらだということ。けっこう薄着の人もいれば、革ジャンもいる。
他所行きらしいのを着ている人もいれば、つっかけもいる。
男はカジュアルとスーツが目立つし、
女はボディコン系もあり。
いったいどうなっているのかしらん?
京都の人間はファッションセンスがないのかな?な〜〜んて思った。
それでも僕の、深緑のハーフコートが暑そうに感じるのは気にしすぎだろうか?
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これもあとになってわかったことだけれども、京都は盆地であるがゆえ、気温差が激しい。
それもかなり。
夏、暑くて、冬、寒いとは聞いていたけれども、一日のうちでも昼と夕とで、こんなにちがうとは思わなかった。
春とか秋とかは着るものに苦労する。
朝ちょうど良くても、昼暑かったり、また、今日良くても明日はどうか?
道行く人の服装がばらばらに感じたのは、そんな理由もあるだろう。それと、場所が場所だけにね。
東京では、---シブヤ系--- なんていう言葉があるとおり、渋谷に行けばそんなファッションが、銀座、赤坂はスーツが、巣鴨はじーさんばーさんが、
多い。
四条通り、なんていったら観光地、歓楽街、オフィス街、みんなあるもんな。
いろんなファッションがあって当然である、と思い直した・・・。木屋町や祇園付近にいるスーツを着た人達は、ホストとか、ま、その類の人達らしいことも、最近知った。
最初見たときは、なんてオシャレなんだろうと思ったけど・・・。まったく自分のことはタナにあげて・・・・と思う。
僕は、ふだん服のことなど全然気にしないから。
それにしても、いいかげん穴のあいたクツ下をなんとかしよう。
TO BE CONTINUED
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其の1、京都の初日 |
其の2、軟水、硬水 |
其の3、ファッションセンス |
其の4、街の におい |
其の5、引っ越しのサカイ |
其の6、6月1日 |
其の7、八坂神社 |